インフルエンザの予防策としてマスクの着用や手洗い、予防接種などが推奨されていますが、歯みがきをすることで発症率が低下したという研究結果が報告されたそうです。
なぜ歯みがきがインフルエンザの予防策となるのか、喉からのインフルエンザ感染を防ぐにはどうすればいいのか。
一日に何人ものインフルエンザ患者を診察するお医者さんの感染対策もあわせてご紹介します。
インフルエンザ予防に歯磨き!どうして?
インフルエンザはくしゃみや咳による飛沫感染、ウィルスが付いた手で目や鼻、口などを触る接触感染で広がっていきます。
インフルエンザ感染者の近くに行かないこと、インフルエンザウィルスが付着したものを触らないこと、そしてインフルエンザが増殖しやすい環境(乾燥&低温)を作らないことが基本的な対策法になります。
とはいっても、誰がインフルエンザに感染していて、どこにウィルスが付着しているかなんて判断するのは難しいですよね。
そのため、インフルエンザの予防接種、マスクの着用、手洗い、湿度管理、人混みへの外出を避ける、栄養と休養管理といった対策が推奨されていますが、意外と知らないという予防方法の一つが歯みがき!
口の中には様々な種類と数の細菌がいます。
もちろん必要な菌もいますが、口腔ケアを怠ると不要な雑菌があっという間に増殖します。
夜眠っている間に口の中で雑菌が増殖するのは、デンタルリンスなどのCMでご存じの方も多いはず。
口腔内の細菌が出す酵素(プロテアーゼやノイラミニダーゼ)には、インフルエンザウィルスが粘膜に侵入するのを助ける働きがあるため、口腔内が不潔な状態ではインフルエンザに感染しやすくなってしまうのだそう。
また、インフルエンザウィルスは酵素(ノイラミニダーゼ)を介して増殖するため、口腔内を清潔にすることで雑菌を減らし、酵素の発生を抑えることで、インフルエンザ感染を抑制できる可能性があるというのです。
インフルエンザ予防の口腔ケアはガムでもいい?
食後の口腔内は雑菌も増殖しやすい環境。
とはいっても、仕事の合間の昼食時などは、歯みがきができない環境の方も少なくないでしょう。
また、食後すぐの歯みがきは歯のエナメル質を痛めてしまうため、食後30分以内の歯みがきは避けるよう推奨する意見もあります。
そうなるとお昼の休憩内に歯磨きをするのは難しいですよね。
歯みがきできない環境の場合は、ガムでもOK。
ガムを噛むと唾液がでますよね。
唾液には免疫物質が含まれているので、口腔内の雑菌を減らす効果も期待できます。
食後であれば、虫歯予防まで考慮したシュガーレスのキシリトールガムがおすすめ。
また、水やお茶で口をすすぐだけでも差があるので、食後のみならず、起床時、仕事終わり、帰宅後には手洗いと同様意識してみてくださいね!
インフルエンザ予防!お医者さんの感染対策は?
インフルエンザにかかっている人の近くにいかない、というのが基本的な予防といいましたが、何人もの患者さんと接するお医者さんは、どうやってインフルエンザの予防をしているか、気になりますよね。
もちろん人間なので、お医者さんや看護師さんでのインフルエンザに感染する場合はあります。
そして感染してしまったら当然勤務することはできません。
そうならないためにも、お医者さんや看護師さんは徹底した予防策を講じているといいます。
予防接種はもちろんのこと、手洗いうがいに院内のアルコール除菌や加湿等、マスクの着用など、感染経路を理解した上でしっかり対策しているのだそう。
インフルエンザの時期になると、TV番組でも予防策などの特集が組まれたりしますが、とあるお医者さんはこまめに緑茶を飲むようにしているのだそう。
緑茶に含まれるカテキンには抗菌・抗ウィルス作用があるので、インフルエンザ予防におすすめとのこと。
診察の合間合間に緑茶を少しずつ飲むようにすることで、喉の乾燥予防にもつながるのだそう。
もちろん喉が乾燥しているとインフルエンザウィルスには好環境ですので、緑茶がない場合は水でもいいので、こまめな水分補給を意識しましょう。
ペットボトルの緑茶でも大丈夫?
カテキンを多く含む飲み物は緑茶が有名ですが、外出時にお茶を淹れることは難しく、気軽に飲めるのはペットボトルですよね。
ペットボトルの緑茶にもカテキンは含まれています。
量は少なくなりますが、量よりもこまめに摂取する回数を増やすことが大事だそうなので、ペットボトルのお茶でOK。
一日の中でこまめに飲むように心掛けるようにしましょう。
ちなみに風邪には有効とされるうがいですが、インフルエンザ予防としての効果は証明されていないのだそう。
うがいができない環境なら、カテキンを含むお茶で流し込んで、インフルエンザウィルスより強いとされる胃酸でやっつけるという意見も。
おわりに
誰でもインフルエンザには感染したくないものです。
歯みがきでのインフルエンザ対策は知らない人も多く、また、お医者さんはインフルエンザにかからないのか、予防はどうしているのか気になったのでまとめてみました。
インフルエンザの予防に繋げて頂けたら幸いです。