ペットを飼っている方なら気になるのが虫よけ対策。
散歩で外に出る機会の多い犬の場合は特に、ダニやノミ、蚊といった虫に刺されない対策が必要ですよね。
市販品も様々なグッズが出ていますが、とりあえずなにかしら付けていればいいものでもありません。
安全面が心配な場合は、ハーブやアロマを使って手作りする事も。それぞれのメリット、デメリットをチェックしておきましょう。
犬の虫よけ対策はなぜ必要なの?
小型犬のブームの影響もあってか、室内飼いの犬が増えていますが、小型犬だからといって散歩が不要なわけではありません。
特に育ち盛りの場合は有り余るエネルギーを発散させ、情緒を安定させることができますし、飼い主とのコミュニケーション、主従関係の確立といった目的もあります。
ですが、散歩中にダニやノミが犬の身体についてしまうことはよくあります。蚊に刺されてしまう場合も。
草むらやあぜ道など、犬が好んで散策してしまう場所には特に危険。
虫に刺されることは人間でも不愉快なように、犬にとってもかゆみなどに襲われたり、時に命の危険を及ぼすことも。
ノミに噛まれてしまうと、アレルギー性の皮膚炎や寄生虫(サナダムシなど)が伝染してしまったり、マダニに血を吸われてしまうと、かゆみやバベシア症などの病気に感染してしまう可能性もあります。
また、蚊に刺されることでフィラリアに寄生されてしまう「フィラリア症」についても対策が呼びかけられていますね。
刺されたからといって必ず感染するわけではありませんが、犬に限らず、自分で症状などを伝えられないペットの病気は大変。
飼い主さんも付きっきりの看病が難しかったり、かといって気付くのが遅れると治療費も大きな負担となってしまいます。
大切なワンちゃんに辛い思いをさせないためにも、虫よけ対策は必要になってくるのです。
犬の虫よけは市販品も有効?注意したい点
ドラッグストアやディスカウントショップ、ネット販売でも多くのペット用虫よけグッズが販売されています。
ペット用の蚊取り線香、虫よけスプレー、虫よけ首輪、虫よけバンダナ…。
ペット用と人間用の違いは、主に匂いや成分。人間よりも皮膚が弱く、嗅覚が鋭い犬のために弱めた成分を使用しているものが多いです。
それでも首輪など皮膚に長時間触れるもので、かぶれてしまうワンちゃんもいますので、合う合わないの個体差はあります。
局所的にしか効果がないものや、安全面が気になるものも少なくないです。
蚊取り線香などはペットの誤飲などにも注意が必要です。
また、虫よけといっても、適用害虫がユスリカやチョウバエ、コバエとなっている商品もありますので、目的に応じて効果を選ぶ必要がありますね。
今では、安全面からハーブやアロマ、ニームといった自然素材を使用する虫よけスプレーも取り扱いが増えてきました。
虫が嫌う木ということで有名な「ニーム」と呼ばれるインドセンダンから抽出したオイルを使用した「レニーム」というスプレーは毛艶をよくする効果もあるということで人気ですが、効果のほどについても賛否両論。
|
ですが、安全面を重視したい飼い主さんとしては試してみたい商品ですよね。
虫よけスプレーの効く、効かないの意見については、使用環境の違いもあるため、どちらが正解ともいえないもの。
元々虫があまりいない環境での使用なのか、虫が多い環境なのか。
犬種(毛質)や体質により、刺されにくい、刺されやすいというのもあるでしょう。
虫よけ剤についても効果だけではなく、ワンちゃんの体質にあっているかどうかの見極めも大切です。
使用する際には一度に使うのではなく、少しずつ使用してみて問題ないか、嫌がっていないかチェックしましょう。
犬が嫌がるのは「自分にとっての危険」を感じている場合もあります。
犬の虫除けスプレーを手作り。危険はないの?
虫よけスプレーはアロマやハーブを使って手作りすることができます。
大型犬などは散歩の都度、市販品をスプレーしているとあっという間に無くなってしまいます。
コスパの面でも、また化学薬品の使用などの危険回避ということからも、手作りされる方は多く、レシピも沢山公開されていますね。
手作りの虫よけスプレーに広く使用されているのが精油(エッセンシャルオイル)のアロマ効果を利用したもの。
虫が嫌う香りを使用することで虫が寄ってくることを防ぐ効果が。
犬用の虫除けスプレーレシピ例
1.無水エタノール5mlに精油を2~3滴加え混ぜる。(濃度は1%未満)
2.精製水45mlに1で作ったエタノールを加え、良く混ぜる。
良く振って使用してくださいね。
注意点など
精油はオーガニックを選びましょう。
遮光性のある瓶やスプレーボトルに入れて冷暗所で保管。1ヶ月程で使い切る量を都度作りましょう。
子犬や老犬、治療中や授乳中の犬への使用は避けましょう。
精油そのものの摂取は人にも犬にも危険。保管場所は子供やペットが触れない場所にしましょう。
また、オイルの種類によっては犬にとって毒性のあるものがあることを理解しておきましょう。(猫にアロマは危険といわれています)
蚊にはレモンユーカリ、ダニ避けにはゼラニウムが代表的。その他ティーツリーやペパーミントなども虫除け効果があるといわれています。
精油は種類がとても多いのですが、あらかじめ犬の虫よけ用としてブレンドされたものもあります。
ワンちゃんが香りを嫌がるようなら、精製水で薄めるか、あるいは自分にとって危険と判断している場合もありますので、ブレンドを変えてあげたほうがいいかもしれません。
顔にスプレーされるのを嫌う子もいますので、身体の末端など、敏感な部分につける場合は飼い主さんの手にとってからつけてあげるといいですよ^^
作った虫除けスプレーは網戸や玄関周りなどにスプレーしておくと室内への侵入を防げたりもします。
おわりに
虫除け対策についてお話しましたが、環境などによっては、虫刺されを完全に防ぐことは正直難しいこともあります。
散歩のあとはブラッシングなど、虫がついていないかチェックすること、お部屋の掃除をしっかり行うことなど、日頃のお手入れなども大事。
それでもワンちゃんからノミやダニを見つけた場合は、無理に引きはがしたり潰したりするのは厳禁!動物病院に連絡して対応を仰ぎましょう。
ちなみに、蚊の対策として扇風機の使用も効果的なんだとか。ワンちゃんがケージや屋外の小屋にいる際は風を当てることで蚊がそこを飛べなくなります。
人間でも同様の対策ができますので、就寝時の蚊に悩まされている場合はお試しください^^